今日 (2021-02-18) の輪読会はちょっとおもしろかったので記録に残します。 とりあえずは単独記事として公開しますが、またあとでシリーズとして公開し直すつもりです。現在はまだこのブログにシリーズを公開する機能が存在しないのでそれを実装するところからですが…… シリーズを実装したので公開し直しました。

9.2 Terminal Logins

UNIX 黎明期はログインするときにダム端末を使っていました。 このダム端末というのは、コンピュータに有線で接続された、テレプリンター1等の単純に文字を入力し文字を出力するだけの端末を指します。

テレプリンターの例。トランジスタ技術編集部(1976). つくるコンピュータ: 手作りコンピュータのすすめ.

初期のコンピュータはターミナルデバイスが特定の数だけ接続されていて、それがそのままユーザーの同時接続数の上限となっていました。

やがてスマート端末なるものが生まれました。これはダム端末とコンピュータがセットになったものを端末として使うもので、モデム越しにリモートでコンピュータに接続する端末として使用したりしました。

これは余談ですが、ダム端末はコンピュータの端末として利用される以外にもパンチングマシンに接続して単なる入力装置として利用されることもあったそうです。 ここで言うパンチングマシンとは、コンピュータのプログラムを記録する紙テープにテレプリンターから入力した文字に対応する穴を開ける装置のことです。

グラフィカルユーザーインターフェースが一般的になるとこの端末はウィンドウシステム内に実装されたターミナルエミュレータに置き換えられていきましたが、ログインの仕組みについては過去のダム端末の時代からほとんど変化していません。 文字ベースのターミナルの場合も、文字ベースのターミナルをエミュレートするグラフィカルなターミナルの場合も、コンピュータの起動と同時にウィンドウシステムが自動的に起動するシステムでも、ログインの手続きは似通っています。


この記事は輪読会が進んでまた共有したい内容が出てくるにつれて随時更新します。

Footnotes

  1. テレタイプ、テレタイプライター。tty と略す ↩︎